<サヴァイヴ>ハワード×メノリ(?)



「病は気から」

「何ともないと思ってれば、大丈夫よ」

「無茶言うな!」

 ルナとシャアラの言葉に、ハワードはガッと怒鳴る。
 が、大声を出したせいか、そのままバタリと後ろへ倒れた。

「……今度ばかりは、本当のようだな」

 顔を真っ赤にして、普段はベルが使用しているベッドに横たわるハワードを見下ろし、メノリは溜息をついた。
 彼はよく仮病を使って仕事をさぼりたがるので、今回もそうかと思ったのだが、どうやら違うらしい。

「やっぱり、昨日びしょ濡れになって帰って来たせいかな?」

「急な雨だったからね……ハワードは海の方へ行っていたし」

 首を傾げるように訊いたシンゴに、ベルは肩を竦ませて答えた。

「バカは風邪ひかんっちゅうけど……」

「こいつは大バカだからな」

「オイ!」

 チャコとカオルの言葉に、ハワードはすかさず突っ込む。

「まぁ、熱はそんなに高うないし、怒る気力はあるみたいやから、今日一日おとなしく寝とれば治るやろ」

 チャコの言葉に、今まで不安そうな顔をしていたアダムが表情を明るくさせた。

「ハワード、大丈夫なんだね!?」

「ああ、心配ない。けど、アダムは近づいたらあかんで。アダムはまだ、他の皆に比べて抵抗力が弱いさかい、伝染ったら大変や」

「はーい……」

 チャコの言葉に、アダムはシュンとなる。
 そんな彼の肩に、ルナがポンッと手を載せた。

「さ、ハワードが早く良くなるように、果物いっぱい採ってきましょう」

「うん、分かった!」

「あ、あたしも一緒に行くわ。メノリ、ハワードの看病、お願いしていい?」

 にっこりと笑ったアダムに続き、シャアラが名乗り出る。
 確認され、メノリは小さく溜息をついた。

「ああ、分かった。気をつけてな」

「はーい、いってきまーす」

 3人は部屋を後にした。

「それじゃ、オレは狩りに行ってくるよ」

「あ、ボクも行く!」

「オレは釣りに行ってくる」

「ウチは下で薬湯作ってくるわ。この間ルナが風邪ひいた時のやつ、まだ残ってたはずや」

「ああ、分かった」

 ベル、シンゴ、カオル、チャコも出て行き、メノリは隣のベッドに腰を下ろした。

「まったく、お前のせいで今日の予定が全て狂ったぞ。体調の管理くらい、きちんとしておけ」

 溜息混じりにそう言うと、ハワードは顔を顰めた。

「……うるさいなぁ、分かってるよ」

「まぁいい。ゆっくり休め。そしてさっさと治せ」

「はいはい、分かりました」

 そう言って、ハワードはメノリとは反対側へ体を向け、毛布代わりのシートを頭の天辺まで被った。
 が、すぐにシートを肩の辺りまで下ろし、ちらりとメノリへ目を向ける。

「襲うなよ?」

「誰が襲うか!! さっさと寝ろ!!」

 メノリが立ち上がり、怒鳴りつけると、ハワードは再び布団の中へ潜り込んだ。

(〜〜〜〜〜まったく!)

 メノリは顔を手で押さえ、腰を下ろした。
 今日は、長い一日になりそうだ。






またハワメノなんだか何なんだか分からないネタが…^^;
最近、こんなんばっかですいません。