「お見事」

的の中央を打ち抜いたオレの耳に、そんな声と拍手が届く。

「相変わらず正確だね」

「フン……これくらい当然だな」

「その自信も相変わらずだね」

乾いた笑顔と、乾いた言葉。
あぁ、苛つく。
お前の顔なんて、今は見たくなかったのに。
お前が本当に話しかけたい相手は、オレじゃないんだろう?
オレはもう一度的を狙う。
お前の脳内を支配するアイツの顔。
あの的と同じように、ブチ抜けたらいいのにな。






「クラスターエッジ」 ベスビア→エマ

銃の練習中。カールスの去った後。