「返せオレの青春!」

 夕日に向かって大声で。
 人気の少ない場所とはいえ、0ではないから。
 何だ何だと、いくつかの視線。
 けれどそれらはすぐに消え、残ったのはあたしのだけ。

「あー、すっきりした!」

 夕日に照らされた、満足そうな彼の横顔。
 青春、ね。
 好きな子にフラれたから夕日に向かって叫ぶって?
 恥ずかしい奴。
 バッカみたい。

 でも。
 ハァと溜息をつく。

 そんなコイツを好きなあたしも、バカってことか。






オリジナル

どうしてもこれに当てはまるCPが思いつかなかったのでオリジです…。