「爆丸バトルブローラーズ」 シュン×アリス


「シュンくん、具合でも悪いの?」

 それは、いつものようにブローラーズのメンバーでチャットをしていた時だった。
 毎度のことながらケンカを始めたダンとルノを皆で止めようとしていると、不意にアリスがシュンに声をかけた。
 シュンが無口なのはいつものことなので特に誰も気に留めていなかったのだが、今日の彼はいつも以上に口数が少ない。
 言われてみれば、顔色が悪い気もする。

「いや、大丈夫だ」

 シュンはそう答えたが、しかし。

「ウソ」

 アリスが顔を顰めた。

「顔色が悪いわ。今日の話し合いは終わったし、もう休んで」

 アリスの指摘にシュンは何か言おうと口を開きかけたが、小さく溜息をつき、頷いた。

「すまない、先に休ませてもらう」

 そう言い、シュンはチャットから落ちた。
 ダンとルノもケンカをやめており、一瞬、静まり返る。
 と、ジョウがアリスを見てくすくすと笑った。

「よく見てるね」

「え?」

「風見くんのこと。誰も彼の具合が悪いことに気づかなかったのに」

 そう言われ、アリスは頬を赤らめた。

「そんなこと……」

「アリスは優しいもんね」

 ルノが、まるで自分のことのように嬉々として言った。
 ダンが意地悪そうに笑う。

「そうそう、ガサツなルノと違ってな」

「何ですって〜!?」

 ルノが怒鳴り返し、再び2人のケンカが始まった。
 他のメンバーも、またケンカを止めるのに必死になる。
 ブローラーズは、今日も仲良しだった。







書かれてないですがジュリィとマルチョもちゃんといますよ。
ダンルノのケンカを止めるのは主にその2人。