「イナズマイレブン」 不動×小鳥遊 「たーかなーしちゃーん!」 できればあまり聞きたくない声に名前を呼ばれ、小鳥遊はギクリとした。 それでも無視をするわけにはいかない。 ギ、ギ、ギ、とまるで壊れたロボットのようにゆっくりと振り向く。 「な、何ですか? 不動さ……」 そう訊ねた小鳥遊だったが、言葉は最後まで紡がれなかった。 彼女が言い終える前に、その口が塞がれたのだ。 不動の、攻撃によって。 「!※〒▼%#@*?」 あまりに突然のことで、小鳥遊は持っていたボールをぽとりと落としてしまった。 顔を青ざめさせ、固まる。 「熱烈キッスプレゼント☆」 そう言って不動は愉しげに片目を閉じ、「練習遅れんなよー」と何事もなかったように去って行った。 小鳥遊はハッと我に返り、慌てて不動を振り見たが、もう彼の姿は廊下の向こうに消えていた。 「……誰かに見られたらどうするんですか……っ!」 そう呟いて口元を押さえる彼女の顔は、真っ赤に染まっていた。 不動の中の人が一之瀬だったために、不動に一之瀬が乗り移ったようです(ぇ 書いたのはゲーム発売前だったので、小鳥遊ちゃんの性格がまさか女王様だとは 思いもしませんで。 この小鳥遊ちゃんは不動のことは好きだけど、所構わず抱きついたりキスしたり されるのは嫌だと思っています。 |